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デザインブック

労働災害事例:移動式クレーン車

分類:移動式クレーン

 

大型土のうを、小型移動式クレーンで掘削穴内に格納する作業中、作業半径の超過に伴う過荷重によりクレーンが転倒した。

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【原因】



過負荷状態での作業



  作業時の使用条件では定格荷重が約0.51tであったのに対し、重量約1.1tの大型土のうをつっていた。



​クレーンの能力に基づいていない。



​  作業計画において、「吊荷重量×作業半径」を「2t×4m」としていたが、実際に使用するクレーンの

  能力に基づいていなかった。



作業計画に基づいた作業が徹底されていない。



  現場での作業半径の確認は目視のみで行われていたため、実際の作業半径は大幅にオーバーしていた。​



作業計画が、穴、大型土のうの格納位置及び重量、クレーンの能力及び設置可能範囲など、実際の作業に対応した内容になっていなかった。





【対策】



定格総荷重表によるつり上げ可能な荷重の確認、荷重計等で過負荷状態になっていないことを確認しながら作業すること。


作業計画に基づいた作業の履行を徹底すること。


現場の状況を踏まえ、実行可能な作業計画を作成すること。


クレーン作業時、つり荷等が接触することにより危険を及ぼすおそれのある範囲に労働者を立ち入らせないこと。

【発生状況】

災害発生時、掘削土を収納した大型土のうを、掘削した地下保管用の穴にクレーンを用いて格納する作業が行われていた。
被災者を含む6名は、掘削した地下保管用の穴へ大型土のうをつり下ろす作業の準備をした。
準備作業終了後、1回目の作業として、4個ある土のうのうち1個を労働者Aが玉掛けを行い、労働者Bがクレーンでつり上げ、地下保管用の穴の中で、被災者が荷下ろし位置の確認を行いながら土のうをつり下ろし、格納した。
次いで、2回目の土のうを、同様の手順で地下保管用の穴の中につり下ろすため、旋回し、ジブを伏せていったところ、突然クレーンが車体左方へ転倒した。
車体が転倒したことにより、土のうが一気に降下し、穴の中にいた被災者が、土のうと穴の床面に右足を挟まれ被災した。​​

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