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デザインブック

労働災害事例:酸欠

分類:酸欠

 

土木工事現場におけるガス発生による酸欠。

          

【発生状況】                   

道路の歩道部をドラグ・ショベルで掘削中、プロパンガスの引き込み管をバケットで破損し、この破損したガス管の応急処置をしようとして被災者が掘削した穴に入り、プロパンガスを吸い込み、意識を失った。


災害発生当日は、10分間朝礼を行った後、幅9mの道路の歩道部分における縁石および植樹枡の設置工事を作業者8名(男4名、女4名)で開始した。

植樹枡の設置のため作業者の1人がドラグ・ショベルを運転し、掘削を開始したが、掘削中、掘削穴の下方に埋設されていたプロパンガスの引き込み管をドラグ・ショベルのバケットで破損させてしまった。この時、作業者の1人がガス管の破損に気付き、ドラグ・ショベルの運転を停止させるとともに、付近の作業者に近づかないよう、また、たばこを吸わないよう指示し、さらに、ガス会社へ連絡するため現場事務所に向かった。その直後、被災者が、破損したガス管の応急処置をしようとして穴に入ったところ、気分が悪くなり、自力で穴から出たものの気を失ったものである。
この植樹枡は、深さ約85cm、幅約1.2m×1.0mで、被災者がこの穴の中に入っていたのは10秒間前後であった。
ガス管の埋設箇所の図面は現場事務所には置かれてなく、また、付近の道路にガス管が埋設されていることを示す表示があったが、関係作業者はこれに気付いていなかった。

 

【原因】

  • 被災者がプロパンガスを吸い込んだことにより、急速に酸素欠乏症に陥ったこと。

  • 樹木枡併設のための掘削作業を行うにあたり、十分な埋設物の調査を行っていなかったこと。

  • 地中に埋設されたガス管を損壊する恐れがあったにもかかわらず、ガス管の防護、移設の措置などを講じていなかったこと。

  • 被災者の酸素欠乏症に対する認識が低く、呼吸用保護具を着用しないまま作業を行ったこと。

             

【対策】

  • 地山の掘削作業を行う際は、埋設物の損壊等による危険を防止するため、事前に作業箇所付近の調査を行い、適切な作業計画を定め、当該作業計画に従い、作業を行うこと。

  • 地中に埋設されたガス管等を損壊する恐れのある場合は、当該ガス管の防護または移設を行ってから、掘削機械を使用せずに手掘りで掘削を行うこと。

  • 作業者に対し、ガス、酸素欠乏等の危険性にかかる安全衛生教育を徹底すること。また、酸素欠乏やガスの発生する恐れのある作業においては有効な呼吸用保護具を着用すること。

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