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デザインブック

労働災害事例:墜転落

分類:墜転落

 

橋脚頂部にブラケット足場の設置作業中、固定されていない足場板のはね出し部分に乗った作業者が墜落。

          

【発生状況】                   

高さ25mの橋脚頂部の側面に足場を架設する作業中に発生した。

 

災害発生当日、作業は、天端上の位置で作業員AとBが、Cを補助者として東側面および南側面に上止めブラケットの取付けを行った。この上に長さ4mの足場板を敷いたが、足場板結束用の番線を準備していなかったため、結束を行なわなかった。

次に、南側面のブラケットに足場板を敷く作業を始め、天端上でAとBが足場板を2枚敷いた。しかし、この足場板も結束を行わなかった。この時、別の作業員から、「南側に設置した2枚の足場板がはみ出していて後から設置する支保工の邪魔になる」と指摘があり、Aは、この部分の足場板を1m程切断することにし、天端上から黒マジックで足場板の切取り線を入れた。この時休憩時間となり、AとBは、手摺の内側に上がったとき、Cが切取り予定となっているはね出し部分の足場板に乗り、25mの高さから墜落した。

             

【原因】

  • 手摺の外側に出る際に安全帯を使用していなかったこと。

  • 手摺の外側に出てはね出し部分に乗り墜落したこと。
    被災者の作業内容からは、手摺の外側に立ち入る必要はなく、そのような指示もされていない。主任と同僚は別な方向を向いていて、2人とも被災者の行動を確認しておらず、目撃者がいない為不明であるが、被災者が墜落した場所や落下した足場板等、現場の状況から判断すると、足場板に乗ろうとしたか、ふらついて天端上からブラケット足場に転落したかは分からないが、その場所が横止めブラケットよりもはね出している部分であったために墜落した。

  • 足場板とブラケットが結束されていなかったこと。

  • 足場組立て等作業主任者が、作業の進行状況を監視していなかったこと。

  • 墜落危険箇所での休憩について、危険予知と安全指示がなされていなかったこと。

             

【対策】

  • 作業前ミーティングでは、墜落のおそれのある作業場所について休憩中も含め、作業に従事する者に対し作業上の注意事項を説明し、一時的でも不安全のまま放置しないこと。

  • 墜落の恐れのある作業場所に立ち入る場合は、安全帯の使用を徹底すること。

  • ブラケット足場については、足場上での不安定な状況による墜落防止、足場板の飛来・落下防止の為、足場板設置時に結束を行うこと。

  • 足場組立て等作業主任者は、作業の進行状況を常に監視し、適切な作業指示を行うこと。

  • 作業の開始前には、作業計画、作業手順および安全作業打ち合わせに基づき、必要な資機材を準備し、その寸法、数量の点検を行うこと。

  • 元請業者は、他工区と接する部分があるときは他工区の担当者と仕事の内容を打ち合わせ、下請業者に確実に連絡すること。

  • 保護具の適切な使用等についての安全教育を徹底し、労働者の安全意識の高揚を図ること。

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