
労働災害事例:ローラー
分類:ローラー
ハンドガイド式振動ローラーの後進時に車両積載形トラッククレーンとの間に挟まれる。
【発生状況】
ガス管の埋設工事における復旧作業において発生した。
作業は、次の手順で行われた。
①アスファルト合材を運んできたダンプトラックが、
作業現場にバックの状態で進入し、アスファルト合材
を散布する。
②散布されたアスファルト合材を作業者が、スコップで
均一に敷きならす。
③スコップで敷きならされたアスファルト合材を、レイキ
を使用してさらに均一にならす。
④その上を、振動ローラーを使用して、前進、後進を繰り
返し、転圧して締め固める。
⑤転圧部分のうち、既設部分との境目および転圧が不十分
な部分については、ガスバーナーで暖め、アスファルト
合材を軟らかくして、均一にならす。
以上の作業を繰り返して、当日の作業終了予定時になった
時に、アスファルト合材が余っており、意外に早く作業が
進んだので、予定外の部分についても作業を行うことにな
った。
一方、この時、掘削作業に使用した用具、資材等を運搬す
るため、車両積載形トラッククレーンを前記転圧作業場所
内に停車させた。
被災者は、次の作業場所に行くため、振動ローラーを後進
の状態で運転(速度約1.5km/h)していたが、進行方向に車
両積載形トラッククレーンが停車していることに気付かず、
そのまま車両積載形トラッククレーンの左横部分に衝突し、
振動ローラーのハンドル部との間に挟まれ、死亡した。
【原因】
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振動ローラーによる転圧作業を行う範囲に、関係者以外の立入禁止表示等の措置を行わなかったこと。車両積載形トラッククレーンの作業現場内の走行について誘導等を行わなかったため、振動ローラーの作業範囲内に停車させたこと。
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振動ローラーを後進するとき、後方の安全確認を行わなかったこと。
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後進時、操作者が操作ハンドル部と障害物との間に挟まれた場合、操作レバーがニュートラルに戻り、急停止するという装置が取り付けられていなかったこと。
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操作者に対し、特別教育を行わなかったこと。
【対策】
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振動ローラーによる転圧作業を行う範囲については、関係者以外の者が入らないように区画分けをすること。
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後進で操作を行う場合、後方の安全確認を行うことは当然のことであるが、障害物との衝突の場合を考慮し、操作レバーがニュートラルに入り、同時に急停止する装置が開発されているので、それを取り付ける配慮を行うこと。
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操作者に対し、特別教育を実施すること。



