
労働災害事例:コンクリートポンプ車
分類:コンクリートポンプ車
圧送ホースが外れて、そのホースに叩かれ転倒して鉄筋に刺さ
った。
【発生状況】
地下鉄工事で、駅舎の床のコンクリート打設のため、先端の圧送
ホースの筒先を引っ張らせながらブームを徐々に下げていた時、
ホースジョイント部が切梁に引っ掛かった。被災者が下床鉄筋上
でホースジョイントを切梁から外そうとしていた時、突然ホース
ジョイントが切梁から外れた。ホースが外れた勢いで被災者に当
たり叩かれ、下床鉄筋上に仰向けに転倒した。その際、下床鉄筋
に取り付けてあった測量用高さ標示鉄筋が背中に突き刺さる。
【原因】
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作業場所変更の際の段取りが悪い。
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ホースジョイント部の引っ掛かりを外すため下床桁鉄筋の上部にいた。
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突然、外れた圧送ホースに被災者が叩かれ、転倒した際下にあった、径10mm長さ約10cmの測量用高さ標示鉄筋に背中を刺された。
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圧送ホースを下床部分の作業場所に早く持ち込もうとして無理にホースを引っ張ったため、ジョイント部が切梁に引っ掛かったものと思われる。
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被災者は不安定で、かつ不安全な鉄筋桁上で引っ掛かったホースジョイントを外そうとした。
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ジョイント部が切梁から突然外れて、ホースが揺れた。そのため被災者が転倒した。
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後ろ向きに被災者が転倒して、下床鉄筋に取り付けてあった測量用高さ標示鉄筋に背中を串刺しされた。
【対策】
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コンクリート打設作業について、作業計画を作成しておくこと。
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作業のホース取り込みについて、作業手順を作成すること。
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コンクリートポンプ車の操作者とリモートコントロールの操作者の連絡調整を確認させること。
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安全教育を実施して、①②③について周知徹底する。
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鉄筋の養生をすること。


